静岡県小山町 担当者にインタビュー

取り組みを始めるに至ったきっかけ、経緯などをご説明いただけますか?

静岡県小山町 住民福祉部 健康増進課 課長 平野 正紀 氏

 日本クアオルト研究所の伊藤会長と町長と親交があり、この取り組みについて紹介いただいたことがきっかけでした。
 静岡県は、健康寿命を示す指標として算出した「お達者度」というものがございます。こちらが県下で男女ともに最下位でしたので、これを何とか改善しようと考えており、町の保健施策の指針となる保健計画の中間見直しを図っておりました。 生活習慣病対策として運動習慣を向上させる取り組みを模索しているところに、ちょうどこの取り組みを知り、是非とも取り組みたいと考えるようになりました。

関係者に対して理解してもらうためにプレゼンをするのは、かなり大変ではないかと思うのですが、苦労したところなどがあれば伺えますか?

 クアオルト健康ウオーキングが、その他のウオーキングと異なる専門的研究と医学的根拠に基づく健康管理プログラムであることを、関係者に理解していただかなくてはなりませんでした。
 また、関係部署との「横の連携」をどのように構築していくか、健康増進はもちろん、生涯学習、観光振興やシティプロモーション推進部門などと連携して、それぞれが主体的に関わっていくことが肝要だと思います。 そして、この取り組みを進めていくうえで、町内関係団体との「外部との連携」は欠かせません。行政と町民が協働して取り組んでいくことが成功への方程式だと考えました。

クアオルト健康ウオーキングを活用して解決したいことはなんでしょうか?

 まずもって町民の健康づくり、健康寿命の延伸を図っていく所存です。
先ほどお話したとおりですが、運動習慣を向上させて「お達者度」の上昇に繋がればベストです。

色々な健康増進方法がありますが、クアオルト健康ウオーキングを導入するに至ったポイントはなんでしょうか。

 町民の運動習慣の向上施策としてクアオルト健康ウオーキングは絶好の取り組みであったことや、特定健診の事後保健指導にも活用していき、運動習慣のない方の行動変容に繋げたいという想いがありました。
 この取り組みは、幅広い年齢層で楽しく無理せず自分の体力に合わせて実践できることも導入のポイントでした。特に、高齢者の方には、運動機能の向上だけでなく、参加者同士のコミュニケーションを図り社会参加を促すなど、介護予防への効果が極めて期待できると考えたからです。

健康プログラムと合わせて、どんな特色をみせたいでしょうか?

 世界文化遺産富士山をはじめとする恵まれた観光資源と、首都圏から100㎞圏内という地の利を生かし、小山町の健康づくりの取り組みと同時に、地域の魅力を国内外に発信できればと思います。食育と関連して地場産品の食、富士山の豊富な伏流水や、きのこ、地元特産の水掛け菜などを活用し、様々なものを提供し展開していきたいですね。 ソーシャルキャピタル(地域コミュニケーションによる信頼関係)の醸成と、産業振興や観光振興による地域活性化、交流人口の拡大に繋がるような魅力的なプログラムなどを発信していきます。