岐阜県下呂市 担当者にインタビュー

取り組みを始めるに至ったきっかけ、経緯などをご説明いただけますか?

岐阜県下呂市 市民保健部 健康医療課 課長補佐 小畑幸栄 氏

 岐阜県立下呂温泉病院にクアオルト・テラポイト有資格者の医師が赴任されました。その医師が、下呂にはクアオルト健康ウオーキングに適した豊かな自然や温泉などの環境が整っており、今後高齢化によって起こりうる「心不全パンデミック」を予防するためにも下呂市でクアオルト健康ウオーキングに取り組んだらどうかと勧められたことが最初のきっかけです。
 その勧めに賛同した市長から、クアオルト健康ウオーキングについて検討するよう指示があり、市民の健康づくりだけでなく、交流人口の拡大や持続可能なまちづくりの推進にもつながり、「これはやるしかない!」ということで、「太陽生命クアオルト健康ウオーキングアワード2022」に応募させていただきました。

首長や他部署に対して理解してもらうためにプレゼンをするのは、かなり大変ではないかと思うのですが、苦労したところなどがあれば伺えますか?

 検討段階で市長から積極的に取り組むよう指示があったため、他部署との調整は円滑に進みました。

 今後は、健康づくりだけでなく、観光商工、まちづくり、地域振興や林政部門など関係部署との連携、また関連した外部団体との情報共有や連携を図ることが重要になってくるため協議会を立ち上げ、協働で進めていきたいと考えています。

クアオルト健康ウオーキングを活用して解決したいことはなんでしょうか?

 下呂市では、高血圧や脳血管疾患の方が県下でも多いことが課題であったことから、「下呂・減塩・元気大作戦」として、乳幼児から高齢者までどの世代も減塩を意識した食生活を送ることができるよう食環境整備に取り組んできました。
この減塩の取り組みにクアオルト健康ウオーキングを加えることで、下呂市民のさらなる健康づくりへと発展できると考えています。

クアオルト健康ウオーキングを導入しようとおもった理由はありますか?

 岐阜市で取り組まれたウオーキングの実証研究結果が、日本循環器学会の英文誌に掲載され、医科学的なエビデンスに基づいたウオーキングであるということが、クアオルト健康ウオーキングを導入するためのさらなる後押しとなりました。

健康プログラムと合わせて、どんな特色をみせたいでしょうか?

 クアオルト健康ウオーキングの『運動』、「下呂・減塩・元気大作戦」とのコラボや、スマートミール認証店の利用など『栄養』、そして下呂市内の温泉を活用した『休養』をかけあわせた下呂市独自の健康プログラムを進めていきたいと考えています。
 また、健康ウオーキング専門ガイド「クアオルト・テラポイト」の資格を有した医師が在籍する岐阜県立下呂温泉病院と連携した取り組みを目指します。
 さらに、市民の健康寿命の延伸はもとより、新たな観光資源として交流人口の拡大を図りたいと考えています。