岡山県新見市 担当者にインタビュー

取り組みを始めるに至ったきっかけ、経緯などをご説明いただけますか?

岡山県新見市 総務部 協働推進課 課長 山本 啓子 氏

 私自身、「クアオルト」という言葉を聞いた時、どのようなものなのか全くイメージが沸いて来なかったのを覚えていますが、平成27年に本市の市議会議員の方々が上山市を視察されたことをきっかけとして、徐々に、「クアオルト」という言葉が市民の間で認知されはじめたところでした。
 これまで市でも健康づくりに関する各種施策を実施してきましたが、市民の健康寿命の延伸に向けた取り組みを検討する中で、「太陽生命クアオルト健康ウオーキングアワード2016」のことを知り、応募に繋がったことで取り組みがスタートしました。

首長や他部署に対して理解してもらうためにプレゼンをするのは、かなり大変ではないかと思うのですが、苦労したところなどがあれば伺えますか?

 まず、市民の間で話題となったのが大きかったと思います。新見市は国民健康保険における市民一人あたりの医療費が県内市町村の中でもワースト1という状況でもあったので、無理なく楽しく取り組める「クアオルト健康ウオーキング」は、そういった状況を解消するための最適な取り組みとしてみんなの認識が一致したため、意思決定に苦労は無かったです。


クアオルト健康ウオーキングを活用して解決したいことはなんでしょうか?

 医療費の状況からも、市民の皆さんの健康づくりを進め、健康寿命の延伸を図ることは喫緊の課題であることは間違いありません。「クアオルト健康ウオーキング」の普及によって、健康な市民が増えるだけでなく、これまで医療費に使っていた財源を、子育てや教育、その他の施策に活用できることとなり、いきいきとした元気なまちづくりに繋げていくことができると考えています。

色々な健康増進方法がありますが、クアオルト健康ウオーキングを導入するに至ったポイントはなんでしょうか。

 まず、医学的な根拠に基づいたウオーキングであることがポイントでした。
 それと「健康保養地」を目指し、地元食材を活用した食事の提供をはじめとする産業振興や、市外からの参加による交流人口の増加といった観光振興などへの発展が期待できることも大きな理由です。


健康プログラムと合わせて、どんな特色をみせたいでしょうか?

 市民の健康づくりだけでなく、新見ならではの地域・気候・食を市外から参加される方に体感していただくことで、産業振興や観光振興など交流人口の増加にも繋げていきたいと考えています。
 特に今回の現地調査によって、本市にある鍾乳洞であります「満奇洞」を活用したコースを選定いただいており、鍾乳洞の明暗、静寂、温冷などの特色を感じながら、他の地域にはない、本市ならではのクアオルト健康ウオーキングを体感していただけるのではないかと思っています。
 また、この取り組みは、各種団体など市民の参画をいただきながら、「市民との協働」により推進することが重要だと考えています。