宮崎県延岡市 担当者にインタビュー
取り組みを始めるに至ったきっかけ、経緯などをご説明いただけますか?
宮崎県延岡市 健康福祉部 健康長寿のまちづくり 課長 佐藤 欣司 氏
本市の魅力を市外の方に説明する際、「海・山・川の自然が豊かで、食べ物もおいしくて・・・」というフレーズを使うことが多いのですが、個人的にこの内容には違和感を持っていました。「海・山・川の自然が豊か・・・」というのは日本の原風景的なものであって、本市に限ったことではないと。ところが、市のホームページをご覧いただくと分かるのですが、本市は、自然に関する「○○○100選」の宝庫で、おそらく、その数の多さでは日本一ではないかと思います。ただ、こうしたことは実際に来ていただかないと実感していただくことはできません。今回はアワードを利用させていただき、本市を訪れるきっかけづくりができればと考えました。
関係者に対して理解してもらうためにプレゼンをするのは、かなり大変ではないかと思うのですが、苦労したところなどがあれば伺えますか?
申請時点で、当時の市長が溝口薫平氏(玉の湯会長)と面識があったようで、由布市の取り組みについても多少の知識があったようです。そのため、申請については特に問題ありませんでした。また、他の部署との連携についても、基本的には「市にとってよいことをしている」という共通認識が得られていて、特に大きな問題はありませんでした。現在、全体的な仕組みを検討していますが、関係者全員が「Win・Win」になれるような仕組みを構築できればと考えています。
クアオルト健康ウオーキングを活用して解決したいことはなんでしょうか?
「運動習慣がほとんどない」人を減らすことが第一です。本市では「健康長寿のまちづくり市民運動」に平成23年度から取り組んでいます。その実態を把握する目的で3年に1度、3万人前後が回答する大規模なアンケート調査を行っており、そこから見えた課題の一つが「運動習慣がほとんどない」という市民が多い(回答者の約44%)ということです。平成23年度、26年度、29年度の3回の調査でほぼ横ばいで推移していることが分かっており、ここを解決したいと考えています。
色々な健康増進方法がありますが、クアオルト健康ウオーキングを導入するに至ったポイントはなんでしょうか。
先述した市民運動では、健康長寿ポイント(健康マイレージ)を実施したり、「毎月6日はのべおか減塩の日」「よく噛んでゆっくり食べる」といったキャッチフレーズを展開したりしていますが、健康づくりで重要なことは「効果の見える化」であると思います。クアオルト健康ウォーキングは日本クアオルト研究所や日本クアオルト研究機構など、専門的な知見を有する方々がアドバイスをくださるため、医学的な裏付けに基づいた「効果の見える化」ができるのではないかと期待しています。
健康プログラムと合わせて、どんな特色をみせたいでしょうか?
本市は「アスリートタウン」という顔も持っていて、夏のオリンピックでは常に本市にゆかりのある選手が出場しています。そういった側面と組み合わせた展開も企図してみたいと考えています。また、海・山・川の豊かな自然を一度に楽しめるアウトドア観光を打ち出しているので、特に市外から来られる方には、そのようなアクティビティをオプションとして体験していただき、本市の魅力を感じていただきたいです。