長野県東御市 担当者にインタビュー

取り組みを始めるに至ったきっかけ、経緯などをご説明いただけますか?

長野県東御市 商工観光課観光係 村山希 氏

 森林資源の活用を推奨する団体の関係者からの紹介で日本クアオルト研究所とのご縁ができ、クアオルト健康ウオーキングに関する情報提供を受けました。
ちょうど同じ頃、東御市でも地域活性化の一環として、森林資源を活用した交流人口の拡大に関する議論が始まっており、クアオルト健康ウオーキングアワードを受けることが、議論から実現に転換する起爆剤になるのではないか、という期待を抱き、花岡市長はじめ理事者にも説明して了解が得られたことから取り組みを始めました。

首長や他部署に対して理解してもらうためにプレゼンをするのは、かなり大変ではないかと思うのですが、苦労したところなどがあれば伺えますか?

 東御市はこれまでも、標高差を活かした取り組みを進めており、中でも、千曲川ワインバレー中核地としての地域づくり、及び湯の丸高原高地トレーニング環境整備・合宿誘致を、市長の強力なリーダーシップの下で地方創生の先行事例となるよう、力を入れてきました。

 一方、健康づくりも、保健・医療・福祉の連携による取り組みを長らく進めてきた実績があり、加えて近年はもっぱら、感染対策に追われてきた実情もありました。

 そうした既存事業で手一杯の中で、さらにクアオルト健康ウオーキングに着手することについては業務負担面の危惧が先行し、庁内他部署の理解を得るのに苦労しました。

クアオルト健康ウオーキングを活用して解決したいことはなんでしょうか?

 東御市ではこれまで、健康づくり、観光振興をそれぞれ独立して進めてきました。

 クアオルト健康ウオーキングを活用することで、外から東御市に訪れる目的の1つに「健康になる」ことを明確に謳い、東御市におけるヘルスツーリズムを確立していきたいと考えています。
これにより、ワーケーション促進や他のツーリズムと融合した波及効果や、来訪者と交流しながら市民の健康づくりを促進する相乗効果を得るなど、健康づくりと観光振興の融合を進めていきたいと思っています。

クアオルト健康ウオーキングを導入しようとおもった理由はありますか?

 東御市では、「選択肢を増やす」ことが重要と考え、これまで推進してきた健康増進方法に追加する形で、クアオルト健康ウオーキングを導入しようと考えました。
導入の理由は、①東御市の強みである自然環境や保健医療体制などの地域資源との親和性が高いこと、②クアオルト健康ウオーキングが推進するワーケーションを東御市もこれからまさに力を入れていきたいと考えていたこと、これら2つの点が大きいです。

健康プログラムと合わせて、どんな特色をみせたいでしょうか?

 健康寿命延伸には、運動・栄養・休養に加えて、「人と人との交流」が非常に重要と言われるようになりました。
「人と自然が織りなすしあわせ交流都市」を将来都市像に掲げる東御市で展開するプログラムは、世代間や地域間などの「交流」に重点を置き、来訪者と市民とが交流しながらクアオルト健康ウオーキングを行うことで共に元気になり、交流人口の増加から移住定住の促進までつなげ、地域全体を元気にしていきたいと考えています。