群馬県上野村 担当者にインタビュー
取り組みを始めるに至ったきっかけ、経緯などをご説明いただけますか?
群馬県上野村 保健福祉課 保健師 田村紋菜 氏
3年前に研究所の大城氏に上野村を訪れていただき、クアオルトの取組をお話いただいたことが取り組みの始まりでした。
上野村には日本の原風景を思い浮かべる豊かな自然があり、それを活用したクアオルト事業を実現させるために「太陽生命クアオルト健康ウオーキングアワード」に応募させていただきました。
初年度は受賞を逃し、翌年は新型コロナウイルスによるアワードの中止となり、3度目の挑戦で「特別賞」をいただきました。
首長や他部署に対して理解してもらうためにプレゼンをするのは、かなり大変ではないかと思うのですが、苦労したところなどがあれば伺えますか?
アワードへの応募に向けて、上山市や岐阜市など先進地への視察を行いました。
担当課だけでなく、関係部署にもウオーキングを体験してもらうことで連携体制の地盤を固められたと思います。
また、体験会の開催にあたっては首長や議会議員、関係部署、一般村民へ積極的に参加を呼びかけました。
参加した方にはクアオルトの良さを体感してもらえるようセラピー弁当や、温泉の入浴券など参加賞にもこだわりました。
クアオルト健康ウオーキングを活用して解決したいことはなんでしょうか?
上野村は主な移動手段が車であるため運動習慣のある人が少なく、従来からウオーキング支援事業に取り組んできましたが、街灯が暗い、歩道が狭いなどの環境的な課題から普及しづらい状況でした。
そこでクアオルト健康ウオーキングをこれらの課題を解決するしくみとして活用し、村民の健康寿命の延伸に繋げていきたいと思います。
また、クアオルト健康ウオーキングを活用した健康プログラムを開発して観光消費額やIターン者の増加につながることを期待しています。
クアオルト健康ウオーキングを導入しようとおもった理由はありますか?
上野村ではウォーキングマップの作成やウォーキング支援事業に積極的に取り組んできましたが、利用者数が思うように増えない中でクアオルト健康ウオーキングという新たな“歩くしくみ”に出会いました。
山々や森林、川、温泉などの環境的な要素は、クアオルトとの親和性が非常に高いことからも導入にいたりました。
また、上野村は高齢化率が45.8%(令和4年4月1日現在)となっており、村民の介護予防や健康増進は重要な課題となっています。
少ない負荷で運動強度を上げることのできるクアオルト健康ウオーキングであれば、体力に自信のない高齢者も安心して歩くことができます。
従来のウオーキング事業と併せて「ウオーカブルビレッジ」を作っていきたいと考えています。
健康プログラムと合わせて、どんな特色をみせたいでしょうか?
上野村には森林セラピーやノルディックウォーク、レンタサイクル、ヨガなどのアクティビティを活用した健康プログラムが多数ありますが、クアオルト健康ウオーキングもその内の一つとして選んでもらえるよう特色を魅せていきたいです。
また、上野村全体が保養地となるよう、健康を意識したセラピー弁当の開発や、宿泊プログラムと組み合わせて、「運動・栄養・休養」がそろった保養地を目指していきます。